Malatya Cuval マラトヤ チュワル

マラティアで織られたオールドのチュワルです。
寄せて返す波打ち際に残った跡のような、太さや色の異なる縞模様には動きが感じられ、キリムの表情を豊かにします。
単純にいえば赤・青・黄という三原色による縞模様ですが、草木染めとオールドの風合いが見せるその色合いは多様で、
実際には無数の複雑な色の変化によって成り立っています。
見ると、縞の部分にはスリットが見られます。これは織られてゆく過程で織り方に変化があったということ。
どのような事情でそうなったかは、いまは突き止めることはできませんが、何らかの織り手たちの都合という、偶然や
日常もキリムに反映され、私たちはこうしたドラマを垣間みることができます。これは本当にオールドキリムの魅力。
お好みはそれぞれですが、商品として織られたニューキリムにはないものです。
そういった、キリムひとつひとつの「癖」のようなものも一つの愛着ある価値と見なされます。
精悍な印象のジジム部分は、白によるコントラストが効いています。