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アナトリアのオールドキリムです。 中央のメダリオンのベージュピンクと茶色は、とても穏やかに調和したシックないい色合いです。 対してその外側のメダリオンはオレンジと紺色のコントラストが中心のメダリオン。それぞれの色が互いに配色されていて、バランスが取れています。 白い織り地の部分はコットンで、左右のメダリオンを引き立たせています。中央とのコントラストが鮮明になり、奥行きが生まれています。 ジグザグのメダリオンが大胆なデザインですが、落ち着いた合わせやすい色合いで、ちょうどいいアクセントになりそうです。 しっかりとした織り地で、このキリムの色合いやデザインともよく調和しています。 どこ..

シンプルでナチュラルに見えますが、実はとても複雑で手の込んだオールドキリム。 淡い同系色の中に読み取れる模様は、かえって繊細な印象です。 色合いの感覚もさることながら、それを非常によく生かしたデザインは、魔法のようです。 わずかに存在感を示す、もっとも白っぽいベージュは、淡い色彩の中からもほんわりと浮き上がり、 グリーンの濃淡染めの織りなす部分は、より美しい曖昧さの世界に私たちを招き入れます。 あたたかなオレンジ味のあるブラウンや、反対にクールなシックさをもつグレーが、表情と多様な用途の幅を広げてくれました。 羊の角やオオカミの口、手や星やエリベリンデ。迷彩のような色の中に織り込ま..

横並びの総柄模様の、反物を切っとったかのようなオールドキリムです。 黄色やベージュ、パープル、白、ピンク、全体の淡い色合いに、文様のところどころ、あるいは文様のかがりなどに使われている濃茶が、効いています。 自由に、ランダムに、まるで織り手の気まぐれで突然入れられたかのように見えてしまうこのような色は、ほかのキリムを見ていてもよくありますが、なぜか絶妙に全体のバランスをとる役割を果たしていたり、引き締めていたり、さし色になっていたりと、とにかく「効いて」いることがよくあります。 もしかしたら少し試してみたりということもあったのかもしれませんが、おそらく意図的であることは少ない、と思われる..

全面にカラフルなジジムがほどこされた色鮮やかなオールドキリムです。 地織りのこげ茶色とオレンジの横縞の間にS字のフックの文様が数段にわたり入ったあとは、一列だけの文様、 そして大きめの柄が半分まで織られたところで、そこから下は細かい斜め格子になったデザインが続いています。 さらにそのデザインは同じままで、途中から色が切り替わっています。 このように、決まった型にはまらず、その時々でデザインや色が少しずつ、時には大胆に変化しているのも 古いキリムにはよくあります。 遊牧の移動の生活の中で織り続けるため、織りの環境や条件の変化などが、リアルに反映されているのです。 それ..

西部アナトリア、ベルガマのオールドキリムです。 細い糸を使い、細かい目で織られた赤い平織り地。その赤の染め色には表情豊かな濃淡があり、このグラデーションがキリム全体に濃淡を作っていて、とても綺麗です。 中の二つの四角のメダリオンのようなモチーフは、独特のデザインでユニークです。 ボーダーのように周りをぐるりと取り囲むように、ジジムの模様が織り込まれています。中の大きなモチーフの中にも、真ん中に帯のようにも、ジジムがほどこされています。 このジジムがどれも丁寧に仕上げられていて、かたちも整って美しく、色合いも綺麗です。白を中心に、ピンクの濃淡や、オレンジ、ベージュ、赤などで、品よくまとめ..

すばらしくクオリティの高いエルズルムのオールドキリムです。 お祈り用のミフラーブ模様や生命の木の模様が多く、クルド人が多いことから、太目の糸を使った重厚感のあるものが非常に多いといわれるエルズルムのキリムで、このようなものはなかなか見つけることができないため、とても貴重なものです。 しかし、そのような希少価値はぬきにしても、細く撚られたしなやかそうな羊毛の質、そろって目の詰まった織り目、染色の美しさと色合わせの美しさ、一見すれば素晴らしいキリムであることはお分かりいただけるでしょう。 デニム生地のように少し褪せた、赤と青。この2色はアブラッシュも素晴らしくきまっています。 ナチュラルや..

アナトリア、アイドゥンのオールドキリムです。 ぎっしりと文様で埋め尽くされたデザインはアイドゥンの特徴でもありますが、このように自由な感じの柄の運びや、美しいパステルの色調は非常にめずらしい品ではないかと思います。 まるで水面をたくさんの花で埋め尽くされた小川がながれてゆくようです。 この花の帯はピンクから黄色、そしてブルーへと変化してゆきます。この色のグラデーションによって、このキリムにいきいきとした流れや、動きが感じられます。 日当たりのよい広縁で自然光の中のこの流れを楽しむのもよし、廊下で、花畑を歩くように色のグラデーションを楽しむのもよし、やさしい美しさにあふれたキリムです。..

  品番　： K27059 サイズ：75cm x 88cm 産　地：トルコ 年　代：オールドキリム 素　材：ウール x ウール..

コンヤのオールドキリムです。 コンヤのキリムの歴史は古く、質量ともに豊富で、色や模様も多種多様。洗練された雰囲気も持つといわれます。 そんなコンヤでこそみられるこんなオールドキリム。 色の三原色のようなコントラスト。実際にはもっと多くの原色に近い色ですが、すべて自然からやってきた色で染められた糸によるキリムはには、一定の調和が見えます。 クレヨンを使って描かれたようなビビットな色彩。とてもきれいな色たちが惜しげもなく使われています。 ボーダーの地織りのブラウンは、アブラッシュが個性的。そこだけでも表情があります。 印象的なのはシーグリーンの美しさでしょうか。実はこんなマルチカラーこそ意外にどん..

東部アナトリア、シバスのオールドキリムです。 シバスは3世紀ごろのローマ時代にはセバスティアと呼ばれていた歴史の古い町です。 シバスでは礼拝用のミフラーブ模様が多く見られますが、このようにメダリオンを連ねたような模様などもシバスの特徴として見られます。 色合いに暖色系が多いのもシバスのキリムの特徴。こちらもなんとなく温かみのある色合いです。 外ボーダーにも内ボーダーにも、上下にもとりどりに織り分けられた模様や、フィールドを埋められた模様は、レース編みのように華やいだ美しさ。 幸せそうな色合いは、とくに濃いめのフローリングなどにコーディネイトしやすく、よく馴染むことでしょう。 &nb..

中央アナトリアのキリムの主要産地、コンヤのオールドキリムです。 にぎやかな模様とピンクを中心とした色使いが印象的です。 細く撚った糸で、非常に緻密に織られています。 フィールドにマス目のように並べられた文様は、ひとつひとつが正確で、大きさや形がよく揃っており、織り手の技量がうかがわれます。 それぞれに楽しげに色が入れ替えられていて、きっと楽しんで織りすすめられていったであろうと、イメージできます。 ボーダーは葉とぶどうの木のモチーフでぐるりと囲まれています。フィールドの文様の中にも、ボーダーの柄の中にも、フィールドとボーダーの境目にも、凹凸のジグザク文様（指文様または櫛文様）がアレン..

あたたかい夕焼けと大地のような色合いのグラデーションが美しいオールドキリムです。 どの色も染めむらと褪せ感がメロウなよい感じを出しています。コクのあるものからかすんだ風合いまで、味のある茶色や、夕焼けのグラデーションのような、赤やピンクやオレンジ、まろやかなベージュやグレー。地織りの縞の色合いもやさしくあたたかな味わいですが、縦に入ったジジムの装飾もとてもきれいです。 地織りの縞模様の色ごとに、ジグザグのボーダーも、色を変えてあり、ふたつのグラデーションが重なり合って、何とも言えない調和です。 メダリオンのようなモチーフが連なるデザインも、その両端のラインも、同じように穏やかなグラデーシ..

東部アナトリアの町ヴァンのオールドキリムです。 トルコ最大の塩湖、ヴァン湖のほとりにある町のもので、太めの縦糸を使い、しっかり織られているのが特徴です。 濃い赤茶色や藍色がよく使われ、重厚な印象のキリムは、もっともクルド人的特色をもつと言われています。 こちらのキリムもまさにヴァンのキリムらしい重厚感と、しっかりとした厚み、色の特色を備えています。 美しい幾何学模様で全体を埋め尽くされていて、全体に一枚のカーペットとして完成度が高い印象を受けます。 色や模様の美しさをいつまでも眺めていたくなる織り物です。 壁にかけても楽しめそうな一枚です。  品番　： K2202..

誰かが絵具で楽しみながら塗ったような色は、落ち着いた色とりどり、とでも表現すれはよいでしょうか。 パステルカラーの上に、シェードをかけたようなちょっと落ち着いた雰囲気なのですが、色使いや柄の描き方がかわいらしく、夢のあるオールドキリムです。 淡いともカラフルとも明るいとも落ち着いているとも、どちらとも表現できてしまう独特の感じは、オールドキリムの不思議な魅力。 だからどんな場所にもあわせられます。..

アナトリア、エシュメのオールドキリムです。 大まかでわかりやすい、独特なデザインのミフラーブ文様が個性的です。 落ち着いた赤色の美しさが目をひきますが、グラデーションが美しい薄い紫やグレー、アブラッシュが味わいあるベージュ、黒、オレンジ、黄色と、個性的な色の組み合わせです。 一見ばらばらとして、合うのか合わないのか予想もつかない色の組み合わせが、同じ自然の風景の中から染め上げられた天然の染色だと、本当によく調和して、このキリムの個性になってくれています。織り手の配色センスに依るところも大きいです。 重厚感もあるので、応接間の入口や玄関などにも。  ..

思わず明るい気持ちになるブラッドオレンジのような赤色が魅力的なオールドキリムです。 横縞に合わせられたベージュとの組み合わせもナチュラルな雰囲気で素敵です。 帯のようにほどこされたジジムは、暖色の虹のようなグラデーションがあたたかくかわいらしく、ほっとする印象。 日だまりのようなキリムの上に、いつまでも座っていたくなります。 子どもが遊ぶ空間や、癒しの空間にもぴったりのキリムです。..

  品番　： K27054 サイズ：53cm x 107cm 産　地：トルコ 年　代：オールドキリム 素　材：ウール x ウール..

オールド感がいっぱいの、アナトリアのジジムです。 よくこなれたスモーキーなグレーがかったピンクの平織地に同じようにスモーキーなトーンのグレーやピンクや薄い黄色などのジジムが入っていますが、遠くからみると、同化して透かし模様のようにも見えます。ところどころに入った濃い茶色のジジムが浮き上がるように見えて、個性的なデザインです。 茶色のジジムの糸は、本当に自由な感じで入れられていますが、どのような意図や事情があってこのようにしたのか、織り手のみが知るところで、今はだれにもわかりませんが、興味深いところでもあります。しかし突然変わるデザインや色も、キリムが自家用の生活の道具であり、売るための製品..

エシュメのオールドキリムです。 大きさはほぼ正方形。このような形のものはソフレといわれる食卓用のキリムであったことが多く、とくに正方形のものはフラワーソフレと言って、お盆をおいて小麦粉をこねたり、焼き上げたパンを包んだりするクロスのようなものとして使われました。こちらのキリムもそのような用途で使われたものなのでしょうか。 見るとドラゴンやオオカミの口、動物のモチーフにも見える模様が多く見られ、これらは邪視や守護、生活の安定や幸福を願うものとされるので、そうかもしれません。ソフレによく見られるというギザギザ模様も見られます。 染めむらを生かした赤のフィールドの平織り地とそこここにみられるア..

インディゴやえんじ、黒などシックな色合い。 民族らしい個性にあふれた模様のオールドキリムです。 模様織りの正確さや織り目の美しさ、デザインの緻密性などをみると、几帳面かつ熟練した織り手によるものであることがわかります。 どの部分の織り分けを見ても見事。織り地の整った滑らかさは、撚りの丁寧さも感じさせます。 フィールドに描かれたいくつもの横の帯模様は、どれも絶妙な色合い。 上から三列目の帯だけの空白が、私たちの想像力をかき立てます。 フリンジのしつらえもデザインやこのキリムのもつ雰囲気にとてもよく合っています。 細やかな細工の玉手箱のような一枚です。品番　： K23485 サ..

東部アナトリアのトルコ最大の塩湖、ヴァン湖のほとりの町、ヴァンのオールドキリムです。 フリンジを見るとわかりますが、太い縦糸を使って、しっかりと織られているのがわかります。これは濃い赤茶色や藍色などといった深めの色使いと並んで、重厚感のあるクルド的なキリムの特徴です。 万華鏡のようにちりばめられた、というのがふさわしい、規則的ではない文様の入り方は、このキリムに平坦で画一的ではないどくとくの「動き」をもたらしています。 深い色どうしのコントラストもあざやかで美しく、非常に味わいがあります。肌触りも良く、見ていて飽きることがないキリムです。 織り目もしっかりとしていて、とてもきれ..

空のような青の色合いが美しいオールドキリムです。 青色と、他のそれぞれの色との相性が非常によいのがポイントです。小ぶりなサイズの全体に、とても美しい独特の色彩の世界が展開しています。 ドラゴンや地母神や、ほかにもさまざまなモチーフが織り込まれていますが、どれも花がちりばめられたように見えます。 自由な配色、デザインは、どこか未来的でもあり、宇宙観も感じられます。白い色がポイントとなり、美しい色合いをより際立たせています。 近づいてみると、細い糸でしっかりと緻密に織られた織り目も気持ちがよく、きれいです。..

非常に鮮やかで心惹かれるパワーのあるオールドキリムです。 明るい黄色とオレンジ、そして鮮明なインディゴとのコントラストに、まず目を奪われます。 続いて少しおちついて赤茶色とモカ茶のまろやかな美しさにも目がゆきます。 帯のように入った、モザイクのような幾何学模様の美しさも、これらの色のもつ美しさとはまた違うイプのもので、双方はよくマッチしながら、そのコントラストも面白さの一つです。 効果的に使われた白は、このキリムの鮮やかさを引き立てています。 櫛文様のボーダーをところどころはみ出た模様や、ダイナミックでデコラティヴなフリンジは、豊かな表情や動きを加えており、これらもこのキリムの魅力の..

色の合わせ具合がとても美しいオールドキリムです。 どの色もオールドらしい味わいに満ちた色合いに育っていますが、印象深いのはベージュがかったグレーの美しさです。 他にもパープルなどのグレイッシュな色が加わっていることで、とても洗練された色合いになっているような気がします。 フィールドの外側のボーダーの色の組み合わせなどは、ほとんどがアブラッシュのような独特の色の継ぎ方をしています。きちんとしすぎない、織り手の遊び心か気まぐれのようなこの色糸の替え方が、このキリムのカラフルさと、型にはまらない豊かさや表情を生んでいます。シックな虹のような色合いです。..