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東部アナトリアのトルコ最大の塩湖、ヴァン湖のほとりの町、ヴァンのオールドキリムです。 フリンジを見るとわかりますが、太い縦糸を使って、しっかりと織られているのがわかります。これは濃い赤茶色や藍色などといった深めの色使いと並んで、重厚感のあるクルド的なキリムの特徴です。 万華鏡のようにちりばめられた、というのがふさわしい、規則的ではない文様の入り方は、このキリムに平坦で画一的ではないどくとくの「動き」をもたらしています。 深い色どうしのコントラストもあざやかで美しく、非常に味わいがあります。肌触りも良く、見ていて飽きることがないキリムです。 織り目もしっかりとしていて、と..

  品番　： K27062 サイズ：97cm x 170cm 産　地：トルコ 年　代：オールドキリム 素　材：ウール x ウール..

中央アナトリア、コンヤのオールドキリムです。 古くから良質なキリムの産地として位置づけられていたコンヤはその昔、セルジュク朝の首都があったことから、さまざまな芸術や文化の影響を受けてきた背景があります。 そのためキリムも多種多様。こちらは、赤い地織りの全面にジジム織りがほどこされた個性的な一枚です。 色調は他のコンヤキリムにもみられるトーンですが、ピンクやグレーを使ってほんのりローズ色やワイン色に寄せているのが美しい特徴です。 上下、左右のボーダーの調子に対して、織り手はフィールドのメダリオンの配色を意図して斜めに置いています。そのことで、単調な模様に変化を加えています。 ..

オレンジ色とも、ピンク色ともつかない朝焼けか夕焼けの空のようなグラデーションが一面に広がる、美しいオールドキリムです。 メダリオンの形が独特な多角形のデザインです。左右が連なっていて、中がデコラティブ。 縦に三つ並んだメダリオンはそれぞれに美しい色で織り分けられています。一番上はベージュを基調としていますが、ウールそのものの質感が活きた部分や、少しグリーンがかっていたり、グレーがかっていたり、白っぽくグレーがかっていたり。真ん中はグレイッシュな紫の濃淡が豊かです。一番下は明るいオレンジのグラデーションですが、こちらは細かい模様の中のアブラッシュも楽しめます。これらのメダリオンの色彩の移..

シンプルでナチュラルに見えますが、実はとても複雑で手の込んだオールドキリム。 淡い同系色の中に読み取れる模様は、かえって繊細な印象です。 色合いの感覚もさることながら、それを非常によく生かしたデザインは、魔法のようです。 わずかに存在感を示す、もっとも白っぽいベージュは、淡い色彩の中からもほんわりと浮き上がり、 グリーンの濃淡染めの織りなす部分は、より美しい曖昧さの世界に私たちを招き入れます。 あたたかなオレンジ味のあるブラウンや、反対にクールなシックさをもつグレーが、表情と多様な用途の幅を広げてくれました。 羊の角やオオカミの口、手や星やエリベリンデ。迷彩のような色の..

マラティアのオールドキリムです。 クルド人の町であるマラティアのキリム。クルド人のキリムには重厚感のあるものが多く見られます。こちらのキリムも色使いには重厚感がありますが、デザインは華やいでいてあざやか、しかも温かみがあってかわいらしくモザイクの切り絵のような美しいキリムです。 マラティアは交通の要所でさまざまな人が行き交い、キリムにも多様性や繊細さなど、多種多様のバリエーションがあります。そんなマラティアの融合性が垣間見えるキリムかもしれません。 少し太めの糸でしっかりと織られていて、このキリムの色の持つ温かみととてもよくマッチしています。独特のあたたかさはピンクや赤、オレンジと..

あざやかなウールの染め色が目を引くオールドキリムです。 くっきりと明るく、強い染め色同士が、思い切って使われている感じで、とてもパワフル＆カラフルです。 少しかたそうなウールらしい質感がよく出ていて、ざっくりと粗めの織りは、カジュアルで若々しい印象をもたらしています。 カジュアルなお部屋の温かみのあるさし色に。ポップな印象のキリムが足元や玄関で迎えてくれるのもよさそうです。  ..

色の合わせ具合がとても美しいオールドキリムです。 どの色もオールドらしい味わいに満ちた色合いに育っていますが、印象深いのはベージュがかったグレーの美しさです。 他にもパープルなどのグレイッシュな色が加わっていることで、とても洗練された色合いになっているような気がします。 フィールドの外側のボーダーの色の組み合わせなどは、ほとんどがアブラッシュのような独特の色の継ぎ方をしています。きちんとしすぎない、織り手の遊び心か気まぐれのようなこの色糸の替え方が、このキリムのカラフルさと、型にはまらない豊かさや表情を生んでいます。シックな虹のような色合いです。..

  品番　： K27047 サイズ：53cm x 90cm 産　地：トルコ 年　代：オールドキリム 素　材：ウール x ウール..

Anatolian Kilim 茜色のグラデーションが美しい、アナトリアのオールドキリムです。 フィールドの内側の赤色の自然なグラデーションも美しいのですが、ボーダーの内側と外側や、ボーダーの中の模様の色にも、意図して赤からオレンジへのグラデーションがほどこされていて、それが内側の赤のグラデーションと合わさってキリム全体に赤の濃淡のグラデーションをつくっています。 フィールドにもグレーからベージュへのグラデーションがあり、深い色から淡い色へと移るこの全体のグラデーションを支えています。 このニュアンスのある色使いと対照的に、模様は縦横しっかりと正確で緻密な幾何学的な模様織りがなされて..

中央アナトリア、カイセリのオールドキリムです。 同調の色調で、一つ一つの文様の並びは一見単調なように見えますが、さまざまなバリエーションの文様が縦に横に並んでいます。、そのことで、整然としながらもマスゲームのような全体の美しさを構築しており、この、「並んだ模様の美しさ」がこのキリムの素晴らしさとなっています。 それぞれの文様は、赤、茶色、黄土色、オレンジ、グレー、白、黄色など、ほとんど同じ色が使われています。それが各文様ことにコントラストをつけて配色されています。 それぞれに同じ色を使って完成された文様が、集まり合うことで、このようにカラフルで鮮やかに見えるキリムが完成しています。..

中央アナトリアのキリムの主要産地、コンヤのオールドキリムです。 にぎやかな模様とピンクを中心とした色使いが印象的です。 細く撚った糸で、非常に緻密に織られています。 フィールドにマス目のように並べられた文様は、ひとつひとつが正確で、大きさや形がよく揃っており、織り手の技量がうかがわれます。 それぞれに楽しげに色が入れ替えられていて、きっと楽しんで織りすすめられていったであろうと、イメージできます。 ボーダーは葉とぶどうの木のモチーフでぐるりと囲まれています。フィールドの文様の中にも、ボーダーの柄の中にも、フィールドとボーダーの境目にも、凹凸のジグザク文様（指文様または櫛文様..

小さなスペースに、色とりどりの染め糸で、総ジジムともいえるような、全面にジジム織りがほどこされた、カラフルで個性的なキリムです。 羊の角を縦に配して、そこにメダリオンを連携させ、さらにそのメダリオンにジグザク模様を波のように連ねていくという、ユニークなデザインを展開させたのは、どんな女性だったのでしょうか？ 小ぶりなキリムの中にも、女性たちの表現は無限です。このキリムでも、たくさんの色やオリジナリティで込めたい思いが表現されています。  ..

個性的な色彩が印象的なオールドキリムです。 二種類の独特な色合いの横縞の間に、黒、黄、白にジジムのほどこされた横縞が入り、繰り返されています。 黄緑とピンク、茶と紫という個性的な組み合わせ。でも、こうして並び合うときれいな敷物です。 横縞のものとは別に、ところどころに入ったジジムの模様も、ちょっとしたポイントになっていて、不思議といい感じを出しています。 織り手はフリンジの部分にも気を使っていて、少し編んだフリンジに、真ん中にはターコイズ色のビーズの装飾がひとつ。 無難な感じのキリムではありませんが、おしゃれの上手な方のお部屋で、素敵なポイントになりそうです。品..

キリムの原料であるウール本来の、色合いや質感を生かしたベージュやブラウンの横縞に、四角に囲まれたス―マック織りの柄と、その上下にはジジム織りがほどこされています。 色合いは全体にシックで落ち着きがあり、実はインテリアとしてとても使いやすいタイプ。あらゆるタイプのインテリアに誂えたように馴染みます。 スーマック織りの部分は、より角々と幾何学化された文様が個性的です。 スーマック織りは、平織り地に新たな横糸を加え、縦糸１～２本を取って表から裏へと巻きとってゆく技法。より密でしっかりとしたキリムに仕上がり、独特の感触と見た目が生まれます。 コーカサス地方を中心に多くみられる技法です。..

西部アナトリアのバルケシールのキリムです。 バルケシールのキリムは、この周辺に住むユンジュ族やヤージベデル族などの遊牧民によって織られています。 この地域のキリムは、そのデザイン性の高さがヨーロッパで非常に高い評価を受けていますが、こちらもまさにデザイン性とクオリティの高い一枚といえます。 紅花のような鮮やかなオレンジと、アブラッシュが美しい夜のようなインディゴのコントラストが目を惹きます。 赤や墨色とのグラデーションも、細い線を織り交ぜた横縞のデザインもセンスよく、洗練された雰囲気があります。 錦のように精巧な文様の織りも非常に美しく、紫がかったインディゴの中にあっていっ..

コンヤのオールドキリムです。 コンヤのキリムの歴史は古く、質量ともに豊富で、色や模様も多種多様。洗練された雰囲気も持つといわれます。 そんなコンヤでこそみられるこんなオールドキリム。 色の三原色のようなコントラスト。実際にはもっと多くの原色に近い色ですが、すべて自然からやってきた色で染められた糸によるキリムはには、一定の調和が見えます。 クレヨンを使って描かれたようなビビットな色彩。とてもきれいな色たちが惜しげもなく使われています。 ボーダーの地織りのブラウンは、アブラッシュが個性的。そこだけでも表情があります。 印象的なのはシーグリーンの美しさでしょうか。実はこんなマルチカラーこそ意外にどん..

西部アナトリアの町、エシュメのオールドキリムです。 赤や黒といった強い色に、いくつかの染め上がりのグリーン、ごく薄く染まった青に黄色など、独特の色調の縞模様に、着物の組紐のような細い帯状のジジム織りがいくつかほどこされ、赤と黒、二つの織り地の対照的なジジムの模様がデザインの中心となっています。 かなり年数は経っているように見えますが、横縞の織りの線はまっすぐ平行で、一本の縞の太さも最初から最後まで一定です。そのため全体を見た時非常にバランスがよく、四つの角がほぼ直角のきれいな長方形をなしています。このようなシンプルな織りにこそ、織り手の技量が正直に表れるのかもしれません。とても丁寧にな..

  品番　： K27059 サイズ：75cm x 88cm 産　地：トルコ 年　代：オールドキリム 素　材：ウール x ウール..

中央アナトリア、オブリュクのオールドキリムです。 かつてはアジアとヨーロッパを結ぶ交易ルートとして栄えた都市のひとつです。 そんなオブリュク特有の、礼拝用のミフラーブの両肩に生命の木を描いたパターンのキリム。 非常に細くて撚りの強い糸が使われているのが見てわかりますが、これもオブリュクの特徴です。キリムの左右の織り端の線を拡大してみると、そのことがわかります。 豊富な色使いもオブリュクらしさです。トーンは落ち着いていますが、細かいところに多くの色が使われています。 赤からオレンジの染め糸の濃淡が、上手にミフラーブ文様のグラデーションに配されていて、きれいです。 ウールの..

全面にカラフルなジジムがほどこされた色鮮やかなオールドキリムです。 地織りのこげ茶色とオレンジの横縞の間にS字のフックの文様が数段にわたり入ったあとは、一列だけの文様、 そして大きめの柄が半分まで織られたところで、そこから下は細かい斜め格子になったデザインが続いています。 さらにそのデザインは同じままで、途中から色が切り替わっています。 このように、決まった型にはまらず、その時々でデザインや色が少しずつ、時には大胆に変化しているのも 古いキリムにはよくあります。 遊牧の移動の生活の中で織り続けるため、織りの環境や条件の変化などが、リアルに反映されているのです..

西部アナトリア、ベルガマのオールドキリムです。 細い糸を使い、細かい目で織られた赤い平織り地。その赤の染め色には表情豊かな濃淡があり、このグラデーションがキリム全体に濃淡を作っていて、とても綺麗です。 中の二つの四角のメダリオンのようなモチーフは、独特のデザインでユニークです。 ボーダーのように周りをぐるりと取り囲むように、ジジムの模様が織り込まれています。中の大きなモチーフの中にも、真ん中に帯のようにも、ジジムがほどこされています。 このジジムがどれも丁寧に仕上げられていて、かたちも整って美しく、色合いも綺麗です。白を中心に、ピンクの濃淡や、オレンジ、ベージュ、赤などで、品よ..

アナトリアのマラティアのオールドキリムです。 マラティアは、質・量ともに現在までキリムの主要な産地のひとつ。実にさまざまなバリエーションのキリムを見ることができます。 こちらもそのひとつ。少し太めの糸でしっかりと織られています。ズームで見ていただくと織り目がとてもきれいにそろって、その織り目を眺めているだけでも楽しめるキリムです。 厚みのある糸で、赤茶色に濃紺を合わせ、精緻に織り込まれた文様の重厚感のあるキリムは、クルド人のキリムの特徴で、こちらもその要素を持っています。 おおらかさや野性味というよりは、精緻な幾何学文様で、非常に抑制的で一定の規律の中のきちっとした感じを受けま..

エシュメのオールドキリムです。 大きさはほぼ正方形。このような形のものはソフレといわれる食卓用のキリムであったことが多く、とくに正方形のものはフラワーソフレと言って、お盆をおいて小麦粉をこねたり、焼き上げたパンを包んだりするクロスのようなものとして使われました。こちらのキリムもそのような用途で使われたものなのでしょうか。 見るとドラゴンやオオカミの口、動物のモチーフにも見える模様が多く見られ、これらは邪視や守護、生活の安定や幸福を願うものとされるので、そうかもしれません。ソフレによく見られるというギザギザ模様も見られます。 染めむらを生かした赤のフィールドの平織り地とそこここにみら..