オールドキリム

西部アナトリアのアイドゥンのオールドキリムです。アイドゥンは、地中海に近い農業の町、現在はキリム織りは行われていない地域だといいますが、かつてはこのような礼拝様のミフラーブ文様のキリムも、この地域でよく見られるキリムの一つでした。
非常に幾何学的で角々とした印象の文様と、曲線的な丸みを帯びたモチーフ。
淡いベージュに白にグレーなどと、黒に赤にビビッドなオレンジなど。
対照的な模様や色が共存しているキリムです。
外側から枠ごとに違う次元、世界が展開しているような印象を受けます。いくつものタイプの違う額に囲まれているような。
けれど全体を見ると独特の調和があります。すべての色が中央のミフラーブの中で使われることによって、再び出会っているからです。