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インディゴやえんじ、黒などシックな色合い。 民族らしい個性にあふれた模様のオールドキリムです。 模様織りの正確さや織り目の美しさ、デザインの緻密性などをみると、几帳面かつ熟練した織り手によるものであることがわかります。 どの部分の織り分けを見ても見事。織り地の整った滑らかさは、撚りの丁寧さも感じさせます。 フィールドに描かれたいくつもの横の帯模様は、どれも絶妙な色合い。 上から三列目の帯だけの空白が、私たちの想像力をかき立てます。 フリンジのしつらえもデザインやこのキリムのもつ雰囲気にとてもよく合っています。 細やかな細工の玉手箱のような一枚です。品番　..

マラティアのアンティークキリムです。 マラティアはクルド人の町で、クルドのキリムにはこのように重厚な印象のものが多く見られます。 このキリムは発色のすばらしさにまず驚かされます。オールドとは思えない美しいあざやかな色が生き続けています。 とくにボルドーのような赤と、濃紺と濃茶色の発色は素晴らしく、コットンの白、こちらも状態が非常によく、美しい白さを保っていますが、この白と合わさってますます鮮明に見えます。 幾何学の文様も美しく、織りも素晴らしいです。 アシンメトリーなデザインも個性的で、ちょっとめずらしいので、よいアクセントになりそうです。芸術的にも優れたキリムといえそうで..

東部アナトリア、シバスのオールドキリムです。 シバスは3世紀ごろのローマ時代にはセバスティアと呼ばれていた歴史の古い町です。 シバスでは礼拝用のミフラーブ模様が多く見られますが、このようにメダリオンを連ねたような模様などもシバスの特徴として見られます。 色合いに暖色系が多いのもシバスのキリムの特徴。こちらもなんとなく温かみのある色合いです。 外ボーダーにも内ボーダーにも、上下にもとりどりに織り分けられた模様や、フィールドを埋められた模様は、レース編みのように華やいだ美しさ。 幸せそうな色合いは、とくに濃いめのフローリングなどにコーディネイトしやすく、よく馴染むことでしょう。..

コンヤのオールドキリムです。 コンヤのキリムの歴史は古く、質量ともに豊富で、色や模様も多種多様。洗練された雰囲気も持つといわれます。 そんなコンヤでこそみられるこんなオールドキリム。 色の三原色のようなコントラスト。実際にはもっと多くの原色に近い色ですが、すべて自然からやってきた色で染められた糸によるキリムはには、一定の調和が見えます。 クレヨンを使って描かれたようなビビットな色彩。とてもきれいな色たちが惜しげもなく使われています。 ボーダーの地織りのブラウンは、アブラッシュが個性的。そこだけでも表情があります。 印象的なのはシーグリーンの美しさでしょうか。実はこんなマルチカラーこそ意外にどん..

誰かが絵具で楽しみながら塗ったような色は、落ち着いた色とりどり、とでも表現すれはよいでしょうか。 パステルカラーの上に、シェードをかけたようなちょっと落ち着いた雰囲気なのですが、色使いや柄の描き方がかわいらしく、夢のあるオールドキリムです。 淡いともカラフルとも明るいとも落ち着いているとも、どちらとも表現できてしまう独特の感じは、オールドキリムの不思議な魅力。 だからどんな場所にもあわせられます。..

エシュメのオールドキリムです。 大きさはほぼ正方形。このような形のものはソフレといわれる食卓用のキリムであったことが多く、とくに正方形のものはフラワーソフレと言って、お盆をおいて小麦粉をこねたり、焼き上げたパンを包んだりするクロスのようなものとして使われました。こちらのキリムもそのような用途で使われたものなのでしょうか。 見るとドラゴンやオオカミの口、動物のモチーフにも見える模様が多く見られ、これらは邪視や守護、生活の安定や幸福を願うものとされるので、そうかもしれません。ソフレによく見られるというギザギザ模様も見られます。 染めむらを生かした赤のフィールドの平織り地とそこここにみら..

赤と黒、黄色の、コントラストがはっきりとしたアナトリアのオールドキリムです。 とくに黄色のあざやかさが目を引きます。縦糸に濃いウールが使われていて、その色がところどころ反映されており、より強い色の印象を受けます。 黄色の縞は大きく三か所にありますが、どれも少しづつ色合いが異なります。黄色と黒とのメリハリのある色使いの部分と、ベージュや水色と赤の縞の部分とで、異なる主張の強さとなっており、うねりのような動きが感じられます。色のコントラストの差が、躍動感を生んでいる感じです。ところどころ入ったジジムの模様や、白い縦のジグザクが、程よい調和を取っています。品番　： K23661 ..

すばらしくクオリティの高いエルズルムのオールドキリムです。 お祈り用のミフラーブ模様や生命の木の模様が多く、クルド人が多いことから、太目の糸を使った重厚感のあるものが非常に多いといわれるエルズルムのキリムで、このようなものはなかなか見つけることができないため、とても貴重なものです。 しかし、そのような希少価値はぬきにしても、細く撚られたしなやかそうな羊毛の質、そろって目の詰まった織り目、染色の美しさと色合わせの美しさ、一見すれば素晴らしいキリムであることはお分かりいただけるでしょう。 デニム生地のように少し褪せた、赤と青。この2色はアブラッシュも素晴らしくきまっています。 ナチ..

キリムならではのスリット織りらしい、ざっくりとした織り目が、良い味を出しているオールドキリムです。 抽象的でくせのない、細かめの模様。深みのあるシックな色使いに純白のコットン地部分が映えて、すっきりとした印象。 美しいコントラストです。 また、深い青みを帯びたシーグリーンとえんじ、そして引き締まった黒との相性が、とてもよい色合いです。 落ち着いていながら非常に存在感があります。模様やデザインにはどこか微笑みを誘うような、あどけないかわいさも。 黄色がかわいいポイント。 アシンメトリーなデザインも、楽しんでいただきたい一枚です。..

西部アナトリア、エーゲ海に近い地域にあるヌズムールのオールドキリムです。 真っ黒なボーダーに囲まれたカラフルなオオカミの口の文様、黄色の枠に囲まれた真っ赤なフィールドの色使いには力強さがあり、織り手の強い祈りや意志が感じられます。 しかし曲線の多い文様の織りは丁寧で美しく、正確です。黄色い櫛模様には、明るめの茶色と淡い草色でシャドーがつけてあり、強い色どうしの境い目を、柔らかく調和するように計算されています。このシャドーの色が、フィールドやボーダーの文様の中に織り込まれている事で、さらに全体の色合いがバランスよく調和しています。 黒い染め糸の部分には程よくアブラッシュが入り、それだ..

とても神秘的な魅力をもつ、美しいマラティアのオールドキリムです。 お分かりのように、紫がかったピンク色の織り地の発色が美しいキリムです。 ピンクが強い、濃い部分、少し青味が混じってより紫がかった部分、さらにそれが白みを帯びた部分、と、それぞれの場所によって少しずつ違う色合いとグラデーション、そしてアブラッシュがとてもいい感じに出ています。 またこの色がネイビーやベージュと組み合わされることで品の良い、印象的な雰囲気に。 イスラムのモスクの装飾のような美しい模様もあいまって、モスクにかかる宵の空のような、神秘的なイメージを抱いてしまいます。 細目の、しっかりと撚られたウールで..

西部アナトリアの町、エシュメのオールドキリムです。 赤や黒といった強い色に、いくつかの染め上がりのグリーン、ごく薄く染まった青に黄色など、独特の色調の縞模様に、着物の組紐のような細い帯状のジジム織りがいくつかほどこされ、赤と黒、二つの織り地の対照的なジジムの模様がデザインの中心となっています。 かなり年数は経っているように見えますが、横縞の織りの線はまっすぐ平行で、一本の縞の太さも最初から最後まで一定です。そのため全体を見た時非常にバランスがよく、四つの角がほぼ直角のきれいな長方形をなしています。このようなシンプルな織りにこそ、織り手の技量が正直に表れるのかもしれません。とても丁寧にな..

ウールの染めむらが織りなす織り地の表情や、よく褪せた色たち、アブラッシュなど、日常の生活の中で、よく使い込まれてきた感じのする風合いがあります。 フリーハンドで織られたような、色の切り替えやデザインの配置などは、装飾や技巧には依らず、遊牧民の日用品としてどんどん使われてきたことや、その生活風景が垣間見えるようです。 落ち着いた色に育った赤や、本当によく履きこんだデニムのようなブルーも味がありますし、わずかに使用された草色の発色などはとてもきれいです。 野性的で素朴な感じを楽しむことができる、オールドキリムです。..

色の合わせ具合がとても美しいオールドキリムです。 どの色もオールドらしい味わいに満ちた色合いに育っていますが、印象深いのはベージュがかったグレーの美しさです。 他にもパープルなどのグレイッシュな色が加わっていることで、とても洗練された色合いになっているような気がします。 フィールドの外側のボーダーの色の組み合わせなどは、ほとんどがアブラッシュのような独特の色の継ぎ方をしています。きちんとしすぎない、織り手の遊び心か気まぐれのようなこの色糸の替え方が、このキリムのカラフルさと、型にはまらない豊かさや表情を生んでいます。シックな虹のような色合いです。..

  品番　： K27061 サイズ：67cm x 101cm 産　地：トルコ 年　代：オールドキリム 素　材：ウール x ウール..

深い深い色合い、単純な文様で描かれたデザイン。 その対照的な組み合わせのバランスが絶妙で、宇宙的な感性さえ感じさせるオールドキリムです。 インディゴも、赤色も、黒みを帯びた深みのある美しい染め。この二色の相性のよさもこのキリムの魅力。 だからこそグレーでさえパステルほどに淡く感じ、コットンの白が鮮やかに引き立ちます。 こういった自由な印象のキリムに出会うと、キリムは織り手の願いや祈りを込めたものであると同時に、 瞬間的なインスピレーションの表現の場であるようにも思えてきます。 無垢で手放しで、とらわれのないピュアな存在から、紡ぎだされたキリムなのでしょう。 そんな、..

思わず明るい気持ちになるブラッドオレンジのような赤色が魅力的なオールドキリムです。 横縞に合わせられたベージュとの組み合わせもナチュラルな雰囲気で素敵です。 帯のようにほどこされたジジムは、暖色の虹のようなグラデーションがあたたかくかわいらしく、ほっとする印象。 日だまりのようなキリムの上に、いつまでも座っていたくなります。 子どもが遊ぶ空間や、癒しの空間にもぴったりのキリムです。..

トルコ　セルジュク王朝の古都でもあるカイセリのアンティークキリム。２００年位になるものです。 カイセリでは絨毯でも有名で、そのイメージをお持ちの方も多いと思いますが、このように素晴らしいキリムも織られてきました。カイセリのキリムは、比較的あらい糸でゆるく織られているのが特徴ですが、こちらのキリムもやはり、柔らかいウールで太めに撚った糸が使われています。織りも、かたく目が詰まったキリムのイメージとは少しちがい、ほわっとやわらかい手触りです。 このキリムの素晴らしい点は、なんといっても、色彩の美しさです。 秋を模したような、赤や茶に少量の黄色、鈍い白などの色使いが多いカ..

素朴で味わいのある、野性味あふれるオールドキリムです。 色はシンプルにグレーと赤。シンプルなボーダーにシンプルなジジム、と、本当に素朴です。ですが、それだからこそのよさがあります。 色はシンプルですが、染め色にはナチュラルな美しさがあります。それらは濃淡いくつかに染め分けられていて、赤色といっても、淡いものから深いものまであり、グレーにもチャコールや淡い灰色と、そのいくつものバリエーションが織りなす縞模様がきれいです。 キリムとしてより原始的なスタイルのものかもしれません。だからこそ、ナチュラルな染めの色の味わい、素朴なジジムの味わい、ウールの質感などが生きています。 品..

Anatolian Kilim 茜色のグラデーションが美しい、アナトリアのオールドキリムです。 フィールドの内側の赤色の自然なグラデーションも美しいのですが、ボーダーの内側と外側や、ボーダーの中の模様の色にも、意図して赤からオレンジへのグラデーションがほどこされていて、それが内側の赤のグラデーションと合わさってキリム全体に赤の濃淡のグラデーションをつくっています。 フィールドにもグレーからベージュへのグラデーションがあり、深い色から淡い色へと移るこの全体のグラデーションを支えています。 このニュアンスのある色使いと対照的に、模様は縦横しっかりと正確で緻密な幾何学的な模様織りがなされて..

シックですが、あでやかな印象のあるオールドキリムです。 全体的に、淡いぶどう色のような染色が印象的で、よく見ると赤みがかかっている部分や青味がかかっている部分があったりして、むら染めによる平坦ではない味わいを楽しむことができます。 太めの糸で織られていることもあり、すずれ織りによるスリットがよく見られるタイプです。 メダリオンもボーダーも、美しい明るい色がカラフルに使われていて、デザインも宝石箱のようです。とてもきれいな敷きものです。 リビングなどにももちろん素敵ですが、広い玄関ロビーなどにこのキリムがあると、とても素敵なエントランスになりそうです。..

Anatolian Antique Kilim たくさん咲いた花のような模様がにぎやかで楽しげな、アナトリアのオールドキリムです。 糸が細く、織り目もとても緻密で、きれいです。 このキリムの素敵なところは、このメダリオンの外側を囲むピンク色です。温かく、やさしく、発色もよく、染めむらによる織り地の色合いもきれいです。 もうひとつきれいなのは、山吹色のようなオレンジ色です。このピンクとオレンジが、織り込まれた模様と一緒になって、あたたかな幸せを運んでくれそうです。 まるでチョコレートのようなブラウンも、深みがあり、空間を作ってくれている白も、それ以外の色だけで織られているのよりずっと、キリム..