絨毯の見分け方

キリムハウスの絨毯クリーニングでは、料金の区分けとして、まず手織りと機械織りの二つに分かれます。
また、手織りのものは、さらにシルクとウールに分かれます。
機械織りか手織りかは、右の写真のように、じゅうたんの裏面を見ればすぐに違いがわかります。
手織りのじゅうたんはポコッとした結び目が連続していますが、機械織りの方は、逆に結び目がなく、糸が交差し、凹んで見えます。
そしてフリンジ(房)も、手織りでは絨毯の基盤の一部となっていますが、機械織りでは後から付けられるものがほとんどです。
お客様がご自分のじゅうたんを見分ける際には、上記のことを参考にしてください。
また以下に、主な絨毯の見分け方を示しますので、参考にしてください。

ペルシャ絨毯

Aoyama Kilim House

ペルシャ絨毯 ウール

パイル(毛足)が羊毛で仕上げられた絨毯です。ウールの特性や品質は産出地の気候条件、毛の刈り方等によって異なります。例えば太尾羊の場合、脂肪が尻尾の方に集まるので、それ以外の部位では比較的に脂肪分の少ない良質な羊毛を取ることができます。そして絨毯の経糸の多くは、砂漠のオアシス等で取れる木綿が使われています。木綿は、ペルシャ絨毯作りには欠かせない素材となっています。

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ペルシャ絨毯 シルク

シルクは高価な素材であるため、ペルシャ絨毯の代表的なカーペットに使用されます。一段と強度を高めるため、パイルはもとより、経糸にもシルク糸が使用されており、これによって独特なデザインを強調することが可能となります。 例えば、高級絨毯の産地として知られているカシャーン、クム、ナイン、イスファハンのパイル(毛足)は、全てシルク糸が使われています。シルクパイル・カーペットは、毛足が短いことや結び目の密度が高く、精巧なデザインが最大の特徴です。シルクパイルは機械的なストレスに弱いので、実用性に優れているとはいえません。そのため、壁掛け(タペストリー)や枕として使用されることが多いのです。

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有名工房サイン入りペルシャ絨毯

「有名工房サイン入り」絨毯とは、長い歴史を誇るペルシャ絨毯の伝統を代々に渡り守ってきた有名工房や、新進気鋭で斬新なデザインが持ち味の新生工房が手掛ける絨毯のことです。結び目が細かく、高品質の素材(シルクあるいはシルク・ウール混紡)を用いた高級絨毯を製作しているイランを代表する工房として、ラジャビアン、マスミ、ハビビヤン、サラフィアン、ラファバン、ハミッド、ヌーリ、ジェッディ、セイエディアン、ダヴァリ、ババイ、ミルメーディ、ラシティザデ、イラン国立カーペット公社(ICC)等が挙げられます。


トルコ絨毯

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トルコ絨毯 ウール

「ウール」の中でも、もっとも柔らかいとされる子羊の首のまわりの毛を手で紡ぎ、昔ながらの手法の草木染で染め上げているものが多く、熟練の織り手たちによって織られた高級絨毯です。やわらかな表面は、見る方向や光の加減によって、シルクのように色が変化します。シックな色使いと、オリエンタルな雰囲気を持つ、縦横共にシンメトリックな模様が大きな特徴です。

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トルコ絨毯 ヘレケ

「ヘレケ」はイスタンブールから東に60Kmほどにある小さな町です。
ヘレケの絨毯の歴史は、1843年にオスマン朝の皇帝アブドゥルメジドによって繊維産業が興されことから始まりました。その後1891年には、クラやラディックなど、著名なトルコ絨毯の産地から熟練の職人を集め、さらにペルシャからも一級の技術者を招いてさらに発展します。ヘレケの美しいフローラル・デザインはこの頃に生まれました。
製作された絨毯は宮廷に献上されました。ヘレケ絨毯は、宮廷のために織られ、発展し、その美術性を高めていったのです。

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キリム

キリムは、遊牧民の生活の中から生まれた織物です。その歴史は古く、何世代にもわたって織り継がれ、実用的な生活の道具として使われてきました。キリムとは、広く平織物を指し、主として羊毛、まれにヤギの毛や木綿などを紡いだ糸で織られました。その厚さや大きさ、形もさまざまで、敷物としてだけでなく、袋状にして布団や衣類の収納に利用したり、穀物など食料品の貯蔵に使ったり、時にはテントでくつろぐソファーや、カーテンのような間仕切り、テーブルの代わりといったインテリアにも使われてきました。
キリムの織りの基本は、「平織り」(つづれ織り)です。平織りは、横糸で経糸を覆うため、表面に見える糸は主に横糸になります。これがキリムのひとつの大きな特徴でもあります。長い歴史の中で、単純な平織りだけでなく、横糸のかけ方にも様々な技法が生まれ、より繊細で複雑な模様を表現できるようになりました。


中国段通・織り段通

中国段通はペルシャ絨毯等に比べて分厚いのが一番大きな特徴といえます。結び目が一本一本手作業で仕上げられているので、強度が高く、耐久性や柔軟性に優れています。経糸に太いパイル糸を結んでから、カットして織られれていきます。浮き彫りの技法を用いた立体感のあるカーペットです。織り段通ならではの製造工程であるケミカル洗浄処理を施すことにより、シルクのような光沢が生み出されます。一般的に絵画のような図柄や繊細な刺繍模様が採用されており、カービング(浮き彫り)の深さも様々です。

織り段通の等級を分ける最も重要な要素は、段の密度です。幅1フィート(30.48㎝)当たりの段数で表現されます。経糸(段)一本には一枚のパイル(結び目)が結ばれているため、段数は同時にパイル糸の数も表していることになります。原則として段(経糸)と道(横糸)数は等しいので、120段なら120x120=14,400個のパイルが織り込まれている計算になります。(300段の場合は300x300=90,000個)
オーソドックスな段通には房(フリンジ)が付いていますが、最近の段通にはついてないものも見られます。
佐賀県の鍋島緞通、大阪府の堺緞通、岡山県の倉敷段通が日本三大緞通とされています。

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中国段通 ウール

中国段通に用いられる羊毛は強い繊維なので、耐久性が求められる絨毯織りには最適な材料といえます。ふかふかとした肌触りやがっちりとした踏み心地がウール製絨毯の最大の特性です。

中国段通 シルク

繊細で柔軟なシルク段通は、ウール段通に比べて薄くて模様が細かいのが特徴です。
ユニークな光沢がとても印象的な絨毯ですが、ウール段通に比べると浮き彫りが浅くなります。


その他手織り

カシミール・シルク絨毯

素材としてカシミール産のシルクを使い、パキスタンやインドで手織りされるカーペットのことです。伝統的なペルシャン絨毯によく見られる模様、デザインや色合いを用いて織られています。典型的な庭園モチーフが主流ですが、中央部にメダリオンや反復模様も見られるオリエンタル的な風合いが強い絨毯です。また、色彩は見る方向や光の加減によって変わり、綺麗な光沢を放ちます。薄い絹糸で織られるカシミール・シルク絨緞は、薄くて軽い仕上がりが特色で、高級感のあるカーペットといえます。

パキスタンシルク・ウール混合絨毯

主にパキスタンのカラチやラホールという町で織られています。絹糸のみで製織されている絨毯は機械的なストレスに弱いため、シルク・ウールの混紡糸がよく使われます。仕上げ直後に何度も水洗いをすることで、他では見られない独特な光沢が出ます。中には、羊毛の毛を染色しないで自然の色合いを活かす「ナチュラル・カラー」の敷物もあります。模様やデザインは、パキスタン産のシルク絨毯と同様に、ペルシャ風モチーフの影響が見られます。パキスタン絨毯の織り方は、大きく分けるとダブル織りとシングル織りの2種類です。

シルクロード絨毯

イラン、アフガニスタン、パキスタン、中国、トルコ、イラク、シリア等で作られている敷物の総称です。欧米では一般的にオリエンタル・ラグと呼ばれています。比類のない緻密さが持ち味の絨毯です。色使い、模様や素材は産地によって様々ですが、芸術的な香りが高いことや天然素材へのこだわりが共通しています。ここでいうシルクロード絨毯は、中国、ペルシャ、トルコ以外の産地で織られたオリエンタル・ラグを指します。


機械織り

レーヨンカーペット

レーヨンは絹に似せた繊維で、木綿や木材パルプなどを再利用して作られる再生繊維です。一般にはシルク絨毯と間違えられることが多い素材です。
ポリエステルのような石油を原料とする繊維と違い、埋めると土に還ります。レーヨン糸を利用した機械織りの絨毯をレーヨンカーペットといいます。清涼感がある素材で夏にぴったりですが、水分を含むと糸が太くなり、糸同士が引っ張る力が強くなるため、縮みやすい素材でもあります。

ウィルトン・カーペット

ウィルトン・カーペットは、ワイヤー織機と呼ばれる機械で製造されます。ヴィルトン・カーペットはパイル・カーペットです。一般的に高品質と考えられており、丈夫な作りや耐久性が特徴です。発明者あるウィルトン・ウィルトシャー氏の名前が付けられており、素材として使われる繊維は、ポリエステル・アクリル・ポリプロピレンのような石油由来のものから、ウールまたはウール混合の天然ものまで実に幅広い範囲に及んでいます。

フック段通

手織り段通の風合いを持ちながら、フック・ガンと呼ばれる専用の機械で基布に毛足を刺しつけて織られる絨毯です。立体的な模様が豪華さや重厚感を生み出しますが、手織り段通に比べて短期間で仕上げられるため比較的低コストの敷物です。ウールなどの毛類やシルク、麻、綿などの天然素材がよく使われます。色の境目をアレンジすることで綺麗なグラデーションを出せるのも特徴です。

シャギー・ラグ (絨毯)

シャギー・カーペットとは、毛足(パイル)が25ミリ以上の絨毯を指します。毛足が50ミリという長いものもあります。素材はウール、綿、アクリル等となっており、基本的には機械織りカーペットの一種です。毛足が長いので、豪華な雰囲気と気持ち良い肌触りが特徴です。保温性や通気性に優れているため、夏でも冬でも快適に利用することができます。天然素材のシャギー・カーペットの場合は、手入れに手間が掛かるというデメリットがあります。

タフテッド・ラグ(フェルト、麻等)

タフテッド・カーペットは、英語の”Tufted”(フサをつけた)に由来します。専用の機械を利用して、黄麻の基布にパイル(毛足)が抜けないように工夫しながら植え込んで織られています。ループパイルやカットパイルのタフテッド・ラグが主流になっています。素材としてはウール、麻、綿やナイロン、アクリル、ポリエステルが使われます。シャギー風に仕上げた長いパイルのタフテッドもあります。平織りとは違い、裏地が貼ってあるのが特徴です。