Medium Size ワンルーム

コレクションピースは、特にどの品物も芸術的・技巧的に優れて素晴らしいことはいうまでもないのですが、このキリムをみると、本当に気が遠くなるような気持ちになります。 100年以上前に、どうしてこんなに豊かなものを創りだすことができたのでしょうか。どんな気持ちで。 決して商業的な、売るための「作品」ではなく、生活の消耗品というだけではなく、愛や情熱や、思いといった、魂「スピリット」の力がなければ完成しえないものです。 〈118㎝×161㎝〉という二次元の「面」にくり広げられた世界は、このキリムの実体すべての、ほんの氷山の一角でしかないのでしょう。それを目で見て、手で触れて、傍に置い..

East Anatolian Cecim..

アナトリアのアンティークキリムです。 品番　：K25156 サイズ：141cm x 182cm 産　地：トルコ 年　代：アンティーク 素　材：ウール x ウール..

ギョムルゲンのアンティークキリムです。品番　：K28142 サイズ：132cm x 190cm 産　地：トルコ 年　代：アンティーク 素　材：ウール x ウール..

非常に個性的で緻密な織りが特徴的な、オールドキリムです。 はしごのように積み重なったミフラーブ模様にジグザグのボーダー、すべての模様の境い目がパルマックル(指)文様や櫛文様のような、凹凸によって描かれています。細かく緻密な作業が繰り返されたことでしょう。こうした個性的なデザインと出会った時、それは、そのキリムを織ろうと意図した織り手の存在を、もっとも強く感じられる瞬間です。 織りの複雑さにも目を奪われますが、染め色の美しさも素晴しいキリムです。深いバーガンディーレッドや明るい赤、オレンジがかった赤、濃いオレンジに明るいオレンジ、薄いベージュのようなオレンジ、紫がかったグレーにチャコール..

オブリュクのアンティークコレクションピースです。 ミフラーブの両肩と、そのアーチの上には生命の木。十字を多用したボーダーのデザイン。 ひと目でそれとわかる、オブリュク特有のミフラーブ模様の礼拝用キリムです。 とても美しい色を使って織り上げられています。 赤と青をメインにした色使いですが、全体にスモーキーがかったような独特なグレイッシュな世界が広がっています。 上の方のボーダーのクロスにみられるグリーンなども、何とも表現しがたいニュアンスの色合いです。 とくに大きな印象を左右する、フィールドの、グリーンもしくはインディゴの名残をのこすようなグレーの世界は、ほかには み..

コンヤのオールドキリムです。 深みのある赤の、無地の平織りに、階段状の模様と横縞が単調に織り込まれ、それを何度も何度も繰り返して このサイズまで織り上げ、その合間にジジム織りをほどこしています。 この繰り返しと、その幅の細かさ次第でこのように凝った、豪華な帯のような大作が出来上がります。 織り手の頭の中には、あらかじめこのようなデザインの構想、キリムの設計図があったのでしょう。 そのデザイン力も再現力も、素晴らしいものです。 平織りに加え、細かい幅でジジム織りがほどこされているので、厚みは少ないのですが固く補強されています。 タペストリーのように用いるのにも向いてい..

Adana Kilim トルコのアダナという町のオールドキリムです。 大きなメダリオンが広がってゆくようなデザイン、中央から少しずつ枠の太さも広がってゆき、奥行きが生まれています。 細く撚られた糸でしっかりと織られていて非常に細かな織り目で、しなやかです。 ベージュとブラウンのオーソドックスな色に、落ち着いた美しいピーチピンクが合わさって個性的な色合いになりました。シックな温かみがあります。 良い意味での「古さ」をまとった、空気感と味わいがあり、醸し出す雰囲気も独特です。 時間とともに加わった、落ち着いた色の質感がこのキリム全体にかかっている、といった感じです。 品番　： K2304..

ちょっと見かけない、めずらしいデザインのアナトリアオールドキリムです。 青とブラウンの組み合わせは、現代でもシックで洒落た色使いです。この２色はそれぞれの色のグラデーションやアブラッシュもよい感じです。 ブラウンの濃淡、赤みのあるものとモカ茶の二色、さらにピンクやグレーとシックな組み合わせが重なります。 中央のミフラーブのデザイン、生命の木、ドラゴンとフック、などの一般的な模様のほかに、星、花、クロスなどが多用されているのがとても特徴的。 素朴で大胆でのびやかなタイプのキリムとは、また違う制限のある中での表現の美しさがあります。よりイスラム的な意識のもとで織られたからで..

ヨーロッパトルコのマルマラ海に接するキリムの産地、シャルキョイのオールドキリムです。 細く撚った糸で緻密に織られるのがシャルキョイキリムの特徴のひとつで、その高い品質でとても人気があります。 もともとは移住してきたセルビア人のキリムがシャルキョイキリムと呼ばれるもの。アナトリア（小アジア）のキリムとはまたひと味違う色使いやデザインの特徴があります。 独特な濃い赤（一部にはこのようにオレンジに近いものも）、濃紺、白の組み合わせはシャルキョイキリムの象徴的な色彩。 こちらも一目でシャルキョイらしさが見て取れます。しかし基本的なシャルキョイキリムの色合いを中心としながらも、織..

ダスクルのアンティークキリムです。 品番　：K25139 サイズ：165cm x 204cm 産　地：トルコ 年　代：アンティーク 素　材：ウール x ウール..

この絨毯の源は、E. Heinrich Kirchheimによる書籍「Orient Star – A Carpet Collection」（Hali Publications Ltd、1993年、番号166）から来ています。これは、18世紀の西トルコの絨毯に似たトランシルバニアの絨毯です。この絨毯には、青い隅の装飾には2つの鋸歯状の葉と中央に半開いた花があります。専門家の間では、アナトリアの絨毯やキリムは古代の価値観やアイデアの象徴を記録していると信じられています。この伝統は何千年も前に遡り、産業時代にのみ取って代わられました。アナトリアのキリムのデザインの伝統は、おそらく絨毯織りがより貴重に..

この絨毯の情報は、『オリエント・スターズ・コレクション、アナトリアの部族の絨毯1050-1750』（マイケル・フランセス、ハリ・パブリケーションズ株式会社、2021年、図27）から得られています。この13世紀の絨毯はおそらくアナトリアの中部、コンヤ地方のもので、1200年から1300年頃（西暦1290年から1420年頃）の作品です。現在はイスタンブールのトルコ・イスラム美術館で展示されています。セルジューク朝時代はアナトリアの美術と建築の最高峰の時期の一つを示しており、この時代のトルコ結びの絨毯の発見には非常に興奮が起こりました。1905年にフレドリック・ロバート・マーティン（1868-193..

絨毯の出典は、書籍「オリエント・スターズ・コレクション、アナトリアの部族絨毯1050-1750」、マイケル・フランセス著、Hali Publications Ltd、2021年、図23よりです。この13世紀の絨毯はおそらくアナトリアの中部、コンヤ地域のもので、1200年から1300年頃（C 1290-1420）に作られました。現在はイスタンブールのトルコ・イスラム芸術博物館で展示されています。セルジューク時代は、アナトリアの美術と建築の最高潮の一つを迎えました。そのため、この時代のトルコ結び織物の2つのグループの発見には非常に大きな興奮が起こりました。1905年、フレドリック・ロバート・マーテ..

絨毯の出典は、書籍「オリエント・スターズ・コレクション、アナトリアの部族絨毯1050-1750」、マイケル・フランセス著、Hali Publications Ltd、2021年、図23よりです。この13世紀の絨毯はおそらくアナトリアの中部、コンヤ地域のもので、1200年から1300年頃（C 1290-1420）に作られました。現在はイスタンブールのトルコ・イスラム芸術博物館で展示されています。セルジューク時代は、アナトリアの美術と建築の最高潮の一つを迎えました。そのため、この時代のトルコ結び織物の2つのグループの発見には非常に大きな興奮が起こりました。1905年、フレドリック・ロバート・マーテ..

アンティーク絨毯 品番　： C23007 サイズ： 105cm x 231cm 産　地： トルコ 年　代： アンティーク絨毯 素　材： ウール × ウール..

絨毯の情報源は、Michael Franses著、Hali Publications Ltd、2021年図版24の書籍「オリエントスターズコレクション、アナトリアの部族絨毯1050-1750」から得られています。この13世紀の絨毯はおそらく中央アナトリアのコンヤ地域で、1200-1300年頃（C 1290-1420）に作られました。現在、コンヤの民族学博物館で展示されています。セルジューク朝時代は、アナトリアの芸術と建築の最高峰の1つを迎えており、この時代のトルコ結びの絨毯の発見は非常に興奮をもたらしました。1931年以前に、ルドルフ・マイヤー・リーフシュタール（1880-1936）によってエ..

錦のように鮮やかな総ジジムのオールドキリムです。 黒のようで黒でない、濃茶でも濃いグレーでもない、墨色のような平織の地に、それは鮮やかな山吹と紫の高貴な対照色、そして濃い青とオレンジの対照色で形作られたメダリオン。 どことなく、琉球の錦も思わせるような、粋な色合いです。 そして、その色使いの技は本当に細かいところまで効かせてあります。紫には白、緑にはオレンジ、青にはピンク、それぞれが美しく映える色で、小さなドットが丁寧に施されています。 小さな作業ですが、全体には大変な仕事です。しかしこの数ミリ程度のドットが、全体を見たとき、どのくらいの効果をもち、このキリムを美しく見せるか、お分かり..

東部アナトリアのキリムの主要産地のひとつ、マラティア（マラトヤ）のオールドキリムです。 細やかでやわらかい、良質な糸で緻密に織られていて、やわらかな風合いです。 ピンクがかった茶色の織り地が落ち着いた雰囲気です。全体に時間の経過とともに適度な褪せ感とつやが増し、ベージュや黄色は、金色のように映えて見えます。 青色が程よく配されて、引き締まったノーブルな印象を加えています。また、白がところどころに配されていることで、重くならず、ちょうど良い抜け感があります。 文様の細やかさとラフさのバランスもよく、全体の調和が非常によく取れていながら、よいオールド感があります。 すべてのバランスがちょ..

  品番　：C25047 サイズ：123cm x 210cm 産　地：コーカサス 年　代：アンティーク 素　材：ウール x ウール..

この絨毯のデザインは、E. Heinrich Kirchheimの著書『Orient Star – A Carpet Collection』（Hali Publications Ltd、1993年、No.81）からのものです。これは、17世紀から18世紀にかけてのコーカサス地域、北西ペルシア地域、および周辺地域の最も魅力的なデザイングループの一例です。『北部の動物と木のグループ』の絨毯に属し、動物とスタイライズされたヤシの木の模様が並ぶこの重要な絨毯は、全体的な構成感を持っています。この地域では、同様の模様が見られます。例えば、ディヤルバクルのウルジャミイ（大モスク）の門や、壁面に彫られたライ..